こどもの情緒を育むやさしい色合いの外観。
笑顔を守る耐火構造の認定こども園。
株式会社R都市建築研究所
代表取締役 鷲尾 和正 氏
地域に根ざし、親しまれてきた認定こども園の建て替えリニューアル。
閑静な住宅街の一角に建つ聖ミカエル広畑幼稚園は、園内に教会がある認定こども園です。1965年の開園から、キリスト教の精神に基づいた保育・教育活動を通じて、地域に親しまれてきました。そして創立55周年を機に、老朽化した園舎を、鉄骨造・3階建の耐火建築物に建て替えることになり、窯業系サイディングの光セラと、KMEW耐火シートをご採用いただきました。
手触り、質感、温かみ。サイディングは人にやさしい素材。
園舎の建て替えにあたり、オーナーである姫路顕栄学園様は、隣接する教会に釣りあう外観、周囲の住宅街に調和する落ち着いた色合いにしたいとのご要望がありました。設計を担当された鷲尾氏は、長年の経験を通じて「窯業系サイディングは手触り、質感がよく、温かみのある色合いが多い」そして「こども園や福祉施設など人が集う施設に最適な素材である」と考えられていました。園舎の外壁に使われている3種類の光セラは、建物の2階・3階部分をアイボリー、ブラウン系の濃色に、1階部分をホワイトの淡色に張り分けられています。園児の目につきやすい部分を淡色にすることで、色彩による圧迫感を抑える意図がこめられています。また、実際に働かれている保育士様からのご要望を受けて、自分たちでお手入れできる場所を、あえて汚れが目立つ淡色にすることで清潔さを保つという、こども園ならではの理由もあります。
サイディングによる耐火建築物を容易にするKMEW耐火シート。
当施設は、建築基準法により耐火建築物にする必要がありました。ALCパネルであれば張るだけで基準を満たせますが、サイディングの場合はせっこうボード2枚の重ね張りや、木片セメント板の重ね張りなどの工程が必要になります。検討を重ねた結果、「KMEW耐火シートとサイディング※の組み合わせで、外壁1時間耐火構造が可能になる。せっこうボード1枚分をシートに置き換えることができるので施工もスムーズに進むだろう」と考えられました。園児が行き来するなかでの建て替え作業は、いつも以上に気配りが必要でした。「コロナで行動が制限されていた時期とも重なって、スケジュールが心配でした。2022年3月の竣工に間に合い、園児たちが新しい園舎で卒園式、入園式を迎えられた」と喜びを語っていただきました。
※フィルテクトに限る
フィルテクト・光セラ16
カルデナFT
QFシルク チタン ホワイト
フィルテクト・光セラ16
カルデナFT
QFベビー チタン アイボリー