合掌造りをモチーフにしたチャペルの屋根が印象的。
“岐阜らしさ”“とシークエンス”が美しく独創的な結婚式場。
Designs JP株式会社 代表取締役
日本商環境デザイン協会 JCD 理事長
窪田 茂 氏
地元の伝統美を採り入れ“岐阜らしさ”を演出。
結婚式場を全国に展開されているノバレーゼ様が初めて岐阜県に進出、2018年5月に誕生したのが岐阜モノリスです。岐阜提灯のような優しい灯りに包まれた外観、長良川をイメージした曲線が美しい天井アートワーク、郡上紬の柄をモチーフにした絨毯など、館内の随所で“岐阜らしさ”を演出。その象徴とも言えるのが白川郷の合掌造りからインスピレーションを得たチャペルです。
天井高6mの急勾配な屋根が地域のアイコニックな存在に。
「分棟にしたチャペルは外観デザインを特に重視した」と窪田氏。合掌造りをイメージした屋根の素材として天然石スレートを考えていましたが、コスト面から断念。代わる素材として選んだのがケイミューのカラーベスト セイバリーグラッサでした。採用の決め手になったのは、動きのある波型のデザインと、色の組み合わせが多彩に選べる“シャッフルカラー”。屋根の表情が単調にならないよう、上部は色を濃く、軒にいくほど薄くし、エッジを板金で巻いてシャープに仕上げています。鋭角的な切妻屋根でありながら、緩やかに半円を描く独創的な形状は、周辺からの眺めまで意識したもの。横一直線の塀に曲線の屋根が浮かんでいる様は、幾何学的な美しさの中に「和」のテイストを纏わせ、“あの屋根は何”という興味を“ここで式を挙げたい”につなげる、アイコニックな存在になっています。
“シークエンス”な造りで期待感を演出。
商業施設を数多く手掛ける窪田氏ですが、結婚式場は初めての挑戦でした。こちらが式場、こちらが宴会場という、分かりやすい動線の結婚式場が多い中、合理性より大切にしたのはシークエンス。宴会場やチャペルへのアプローチひとつとっても、意図的にクランクを設けるなどしてこれから始まる式典への期待感を演出。「長い回廊を通り、曲がった先に開放的な空間と庭園が広がる、そんな日本人の美意識」を盛り込むことに成功し、ノバレーゼ様から高い評価を得ています。
カラーベスト セイバリーグラッサ
グラッサ・パールグレイ
カラーベスト セイバリーグラッサ
グラッサ・ココナッツブラウン
カラーベスト セイバリーグラッサ
グラッサ・ブラック