屋根材カラーベストを事前に切断してから発送するシステムで
現場での廃材削減・省力化、輸送時のCO2排出量の削減に貢献。
日本の屋根業界は「建築現場からの廃材削減」と「屋根職人の減少による施工力不足」の課題に直面しています。例えば戸建物件では、1棟の現場から約1tの廃材が排出され、その約2割が屋根の廃材です。また、少子高齢化に伴う労働人口の減少の中でも、特に「職人」と呼ばれる専門職の減少は深刻で、施工の負担を減らすことが住宅供給の重要な要件となりつつあります。これらの課題を解決する方法のひとつとして、「カラーベスト プレカットシステム」を開発しました。
カラーベストを使用する物件の図面を提出。
その図面をもとに、屋根材を切断してから発送。廃材はリサイクルへ。
廃材分の積載量を削減することで、輸送時のCO2排出量を削減。
現場で発生する約180kgの廃材が、ほぼゼロに。現場でカットしないので省施工も実現。
屋根材の設計・流通・加工・施工システムに向き合い、全国にカラーベストプレカットを共有できるよう構築されたサービス。業界全体の人手不足の課題や廃棄削減のために、自社の持つ技術や強みを最大化できる箇所を探索されたことなど、丁寧に向き合って実現されている。本格稼働はこれからとのこと、サービスの広がりを期待する。
奈良県・明日香村・ケイミューの産官連携のもと、
果実「橘」のブランド化による地域貢献・社会貢献活動の取り組み。
ケイミューが研究開発拠点を置く奈良県では、農村地域の過疎化で休耕地が増加。特に明日香村においては、日本有数の貴重な史跡を保護するために開発が厳しく制限されていて、地域や自然と共生した形での振興策が求められていました。「飛鳥ケイミュー橘の里」は、この明日香村の地域振興、環境保全および社会的課題のひとつである障がい者の方の就労を目的として設立しました。日本固有の原種であり最古の柑橘「橘」に着目して栽培を始め、収穫した実は多くのパートナー企業と提携して商品化を進めています。今後はさらにパートナー企業と連携を拡大し、地域特産品として広く全国に浸透させていきます。また飛鳥ケイミュー橘の里の活動自体を広く知っていただくことで、奈良県と明日香村のいっそうの地域活性化を目指します。
古から野生していた日本固有の柑橘種・橘を、明日香村・高松塚古墳に隣接する耕作放棄地で、障害のある方が栽培し、収穫した果実を地域の企業に提供し特産品に変えるという、地域貢献活動のお手本の様などの角度から見ても隙のない取り組み。5年を経て生まれた商品も順調に売り上げを伸ばしているという。今後は、「奈良県といえば橘の里」と言われる様に、さらなる商品展開や参画企業の拡大につなげていただきたい。