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黒い外観で引き締まった印象の住まい。玄関まわりやフェンスにあしらった木目がぬくもりを添えています。手前にはたっぷり4台分の駐車スペースを確保
  • 家づくりの知識

【私たちの外観づくり#2】ご夫婦それぞれの好みを反映した
シックな黒い外観と緑溢れる明るい室内

  • #家づくり
  • #外観デザイン
  • #外壁

二人目のお子さん誕生をきっかけにシックな黒い家を手に入れた福岡県のOさんご家族。理想を叶えた家づくりの進め方をお伺いしました。

積極的にアイデアを出した地元工務店との家づくり

40年ほど前に開発されたという落ち着きのある北九州の住宅地に、ひときわシックな佇まいを見せているのがOさんご家族の住まい。ご夫婦と7歳の長男、5歳の長女の4人家族で、元気いっぱいに動き回る子どもたちを見守りながら、ご夫婦は毎日忙しく子育てに奮闘中です。結婚後は、2LDKの賃貸アパートで暮らしていたOさんご家族。第二子である長女が生まれて手狭になったことから、いつかは住みたいと思っていたマイホームを新築することにしました。まず手始めは土地探しから。「ある程度広い土地が必要でした。子どもたちが大きくなって家を出てからも気軽に帰ってこられるように、駐車場は4台分欲しくて。子どもたちが遊べる庭もあったらいいねって」と奥さま。長女が今の幼稚園に通い続けられるようにしたいとの想いでご夫婦が主導となって探し、アパートから歩いて5分ほどの場所の土地を購入しました。

2階にある娘さんの部屋。キッズテントやガーランドと淡いブルーグレーのアクセントウォールが可愛くマッチしています

家づくりのパートナーには、地元で実績のあった工務店に依頼しました。「シンプルでありながら個性のある家」「同じ空間にいながら、家族がそれぞれ好きな場所でくつろげる家」「光がたっぷり入る明るい家」といったキーワードを挙げ、奥さまがSNSで集めたお気に入りの家のイメージを伝えました。プランが提案されると自分たちでもネットなどで情報を集め、細かい部分に変更を加えるなど、間取りやデザインについても積極的にアイデアを出していったとのこと。まさに参加型の家づくりで、憧れをかたちにしていきました。

外壁は、以前から憧れていた「黒」一択

以前から黒い家に憧れていたという旦那さま。「単純に、真っ黒の家がかっこいいなと。細かい張り分けはせずに、シンプルな黒にしました」。グレーやベージュなど中間色の多い住宅地のなかで黒い外観のOさまのお家はひときわ目を引きます。手前には広く駐車スペースが設けられ、外構デザインと建物との統一感もあって、ゆとりを感じさせます。

黒い外観で引き締まった印象の住まい。玄関まわりにあしらった木目がぬくもりを添えています。奥さまが気に入った細かい横目地のラインが「ハーモレイド」の特徴。黒一色の中にも繊細なニュアンスを感じさせます。門柱も外壁の色に合わせた黒に

外観デザインを決めるときは、工務店が20パターンほどシミュレーションしてくれ、その中から好みに合うものを選びました。シミュレーションは色だけでなく、外壁材の素材感も再現されていたので選びやすかったといいます。外壁の種類は、小さな石を散りばめたような「カルナック18」ときれいなラインの「ハーモレイド」で迷ったそうですが、最終的にはハーモレイドに。その理由は「深い目地の横ラインが入っているので、質感が豊かで陰影を生んでくれるのが素敵だなと」(奥さま)。

外壁選びの際は、工務店がたくさんのパターンをシミュレーション。外観パースと実際のサンプルを元に、イメージに合うものを選びました

黒で統一された重厚感のある外観ですが、玄関まわりにご夫婦のおしゃれ心が覗きます。木目調の玄関ドアに合わせ、両脇の袖壁には木の質感を再現した「コンポジション」をアクセントとして使用しました。そのため玄関ポーチにあたたかみが加わり、帰宅したときにもほっとできる雰囲気になったそうです。

左/おしゃれな外構デザインと外壁とのハーモニー。黒の外壁や門柱に植栽や芝生のグリーンが映える様子は魅力的。
右/木目の玄関ドアに合わせ、両脇の袖壁にはブラウンの外壁材を使用。メリハリのあるデザインになりました

室内は一転、明るい空間。家族の居場所がたくさん

室内は、白と木目を基調にした明るい印象。外観の黒いイメージとのギャップによる意外性がOさん宅の個性と魅力につながっています。アクセントウォールやドアなどの薄いグレーが差し色になり、グリーンの映えるやさしいインテリアです。

グレーのクロスをアクセントにした明るいリビング。植物好きの奥さまが、気に入ったものを見つけては少しずつ観葉植物を増やしています

LDKと和室が一体の空間でありつつ、それぞれの場所が緩やかに区切られているので、面積以上の広がりを感じさせます。「想像していたより広くてよかったと思います。望んだ通り、家族がそれぞれの気分に合わせて色んな場所で過ごせていますね」(奥さま)。

LDKの一角にある和室はダイニングと連続する空間で、普段は子どもたちの遊び場に。親戚が泊まりに来たときは客間として使える便利なスペースです

ダイニングの三連窓は、奥さまがインテリア好きなお姉さまの家で見てぜひ採り入れたかったもの。小物やグリーンを飾れるお気に入りのコーナーになっています。広くて使いやすいキッチンでは、娘さんが幼稚園から帰るとお弁当箱や水筒を自分から洗ってくれるのだとか。休日にはパンを焼いたりして楽しんでいます。

三連窓がおしゃれなダイニング。キッチンの下がり天井に貼った木目のクロスが、インテリアのポイントに

キッチンから洗面所、玄関、リビングは、行き止まりのない動線でつながっています。そのため家事効率もよく、助かっているそう。玄関横にシューズクロークを設け、階段下のスペースはパントリーにあてるなど、無駄のないつくりで収納量も豊富です。

左/玄関横には大容量のウォークスルークローゼット。2WAYで動線がスムーズな上、玄関に物が散らかりにくくなっています
右/階段下スペースはオープンラック式のパントリーに。奥行きがあるので、扉なしでもダイニング側から中が見えにくく、安心して物を置けます

観葉植物や広い庭で、暮らしの楽しみが広がる

「可愛い観葉植物があったらつい買ってしまって」という奥さま。観葉植物を飾れるスペースも多いので、気づくとさまざまな植物でいっぱいに。天然芝を張った庭では、バーベキューやビニールプールなどアパート暮らしではできなかった時間を過ごすことができ、家族の楽しみがたくさん増えたと嬉しそう。奥さまがこの家のことをSNSに投稿し始めたのも、大きな変化。好みの近いフォロワーから共感のコメントをもらうなど、今までに経験したことのなかった喜びを、この家が与えてくれたようです。

休みの日には、天然芝の庭にグリルと椅子を持ち出して、旦那さま特製の焼鳥バーベキューを楽しんでいます

Oさま邸の間取り

Oさま邸の外観こだわりポイント

  1. 1. 旦那さまの希望で、外観は黒一択
  2. 2. あえて張り分けはせず、黒に統一してシックな佇まいに
  3. 3. 外壁材は、黒の中でもラインと陰影がきれいな「ハーモレイド」
  4. 4. 玄関まわりの木目が、黒一色の外観にぬくもりをプラス