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【私たちの外観づくり#4】白×木×グリーンの3色が織りなす外観デザイン

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住まいや街並みの印象を決める外壁の色づかい。異なる色や素材を組み合わせたいと思っても、全体をイメージすることはなかなか難しいものです。理想の住まいを完成させたご家族に、外観づくりの考え方を聞く『私たちの外観づくり』シリーズ。今回は、CGなどでイメージを膨らませ、キーカラーを3つに絞って豊かな外観を叶えた奈良県Kさま邸をご紹介します。

「庭のある暮らし」に寄り添うナチュラルな色使い

柔らかな白をベースカラーに、アクセントとしてコーナーに木目を組み合わせた外観。ツートンカラーの外壁に庭の豊かなグリーンが映えるナチュラルな色使いが、Kさまのお住まいの魅力です。

道路と住まいに高低差があり、お子さんが庭で遊んでいても視線が気になりません。2階部分の木目の外壁が、庭の緑と調和しながら外観のアクセントになっています

ご家族はご夫婦と男の子、女の子の4人暮らし。以前はマンションで暮らしていましたが、子どもたちが音や声を気にせずのびのびと過ごせるようにと家づくりを計画しました。自然が好きなご夫婦は庭のある暮らしに憧れ、駅から離れた静かな住宅街にある広い敷地を購入。住まい南側には、季節によって表情を変える緑豊かな庭をつくりました。敷地には高低差があり、建物は道路よりも高い位置にあります。住まいと道路をつなぐ斜面にも草花を植え、通りや街並みを明るく彩っています。

左/門左手の斜面はコンクリートで覆う案も検討したものの、植栽を施すことでいっそう緑豊かな外観に
右/外観は、柔らかな白の『ラウンドウェーブ』と木目の『ラジウッド』のツートンカラー

庭づくりで大変なのが、雑草のメンテナンス。Kさまはまだ小さなお子さんが安心して遊べるように、当面の間、除草剤は使わないと決めているのだそう。「草取りは正直大変ですが、春になるとタンポポやツクシを見つけたり、子どもたちと一緒に季節を感じられるのは嬉しいですね」。植物が豊かに生い茂る庭が当初から住まいのコンセプトにあったからこそ、外観もグリーンと調和するナチュラルな色をイメージしていました。

外壁材は、デザイン性+汚れにくい機能を重視

「外観は住まいの顔。最初に外観のイメージを決めて、それに合う室内空間をつくっていこうと考えました」とご夫婦。旦那さまが昔ながらの日本家屋で生まれ育った影響から、木や漆喰のようなナチュラルな色彩をイメージしたそう。庭の植物も取り入れて「白×木×グリーン」をキーカラーにした外観にしたいと、ハウスメーカーに相談しました。木目の外壁を組み合わせるデザインは、ご夫婦で話し合って決めたアイデア。住まいの顔として、外観をスタイリッシュに演出しています。

屋根と外壁で重視したのが、汚れにくく、メンテナンスの手間がかからないことでした。屋根は耐候性を最重視して、ケイミューの「コロニアルグラッサ」を採用。ブラックを選んだことで、やわらかな色合いの外壁を引き締めながら、キーカラーに違和感なく溶け込んでいます。

『コロニアルグラッサ グラッサ・ブラック』は耐候性と外壁との調和を考えて選んだ色

一番迷ったのは「2つの白」

外壁は吹き付け塗装仕上げも検討しましたが、付着した汚れを太陽の力で分解して洗い流す機能があるケイミューの外壁材「光セラ」を知り、予算と機能のバランスを考えて採用することに。光セラには多彩なシリーズがあり、カラーバリエーションも豊富。一言で「白」といっても、たくさんの種類があります。「ハウスメーカーの方からは、パキッと真っ白な色と、ベージュ寄りの白の2パターンを提案してもらいました。そのどちらにするか、ものすごく悩んで。最初のイメージは真っ白でしたが、まぶしく感じるかもしれないと心配もあったんです」。

外壁の色でもうひとつ迷ったのが「面積効果」。明るい色は面積が大きいとより明るく、鮮やかに見える現象が起こります。つまり小さなサンプルで見る色より実際の壁面で見ると明るくなるため、それを頭に入れて色を選ぶことが必要なのです。とはいえ、頭の中でシミュレーションするのはなかなか難しいもの。「日当たりの良い場所にサンプルを置いてみたりして、何度も検討しました。家づくりで一番悩んだのは、この外壁の色でしたね」。

サンプルとパース図面で素材を検討。サンプルで見るより実際に建ったときのほうが明るい色に見えるので、シミュレーションは難しいもの

悩み抜いた結果、選んだのは「ラウンドウェーブ」のベージュ寄りの白。「真っ白よりも淡い色の方が、植物になじむだろうとイメージしました」と奥さま。その予感は見事的中。実際に施工が進む様子を見ると、思い描いたとおりの色合いが立ち上がってきて「よかった」と安堵したそう。「迷っていた2色のサンプルの中間のような色でしたね。大満足です」という言葉から、面積効果の重要性が伝わってきます。外壁を選ぶ時はサンプルを見た上で、ワントーン明るくなることをイメージして選ぶことがポイントです。

庭に面した窓は大きく設計。「リビングで寝転んで空が見えるようにしたくて」と旦那さま

外観とインテリアがつながる色使い

1階はLDKで家族団らんの場、2階には寝室と広い収納スペースと、上下階で役割を分けた間取りです。「リビングダイニングは天井を高くして、広々とした空間にしたかったんです。でも吹き抜けにするとエアコンの効率が落ちるし、2階の床面積も減ってしまう。するとハウスメーカーの方から、梁を現し(*天井を張らず、構造上必要な梁をあえて見せた仕上げ)にすれば天井面を25cm上げられると提案していただいて、即決しました」。

インテリアも外観と同じく「白×木」をベースにシンプルにまとめつつ、陰影がきれいなウッドタイルのアクセントウォールや現しの梁が存在感を放っています。「個性的なデザインやトレンドは極力取り入れず、50代60代まで飽きずに愛せるインテリアにしたい。それが当初から住まいのコンセプトでした」とご夫婦。何十年も一緒に年を重ねていく住まいだからこそ、若い今の感性に寄りすぎず「オーソドックスであること」を大切に考えたといいます。

左/光セラの外壁「ラウンドウェーブ」。凹凸ある柄が上品な陰影を演出
右/リビングのテレビ背面は、凹凸のあるウッドタイルでアクセントウォールに。夜は照明を灯すとさらにきれいな陰影が生まれる

内装の素材や色は、ショールームを回り、現物を見たり触れたりすることを重視したそう。「家から近いショールームに何度も足を運んで、実際に見て確かめながら選んでいきました。ハウスメーカーの方からの提案もおおむねイメージに合っていて、微調整程度で進めることができましたね」。

「家の内と外にトータルで統一感がある。それがこの住まいで満足しているところです」とご夫婦。「白×木×グリーン」の色使いを基本に、将来的には家具の色も落ち着いたトーンで統一していきたいとのことです。シンプルなデザインと美しさが持続する素材が織りなす、年月を経ても愛せる住まい。ここからさらに時を重ね、庭の木々や草花、そしてご家族の成長が、住まいを鮮やかに彩っていくことでしょう。

白と木ですっきり統一したインテリア。キッチンの隣には、奥さまが料理をしながらお子さまの練習を見守れるようにピアノのサイズに合わせたコーナーを

Oさま邸の外観こだわりポイント

  1. 1. 緑豊かな庭に似合う「白×木」のカラーリング
  2. 2. 何十年もメンテナンスいらずの機能を重視
  3. 3. 「面積効果」を踏まえて外壁の色を選択
  4. 4. 外観は住まいの顔、インテリアはそれに調和させる