1. TOP
  2. 記事一覧
  3. 家の中でも空や緑を感じたい!外とつながる空間づくりのアイデア
  • 家づくりの知識

家の中でも空や緑を感じたい!
外とつながる空間づくりのアイデア

  • #家オシャレ
  • #家づくり
  • #空間づくり

家の中にいながらも「外」を感じることができたら、気持ちがいいと思いませんか。晴れた日の青空が見えたり、四季折々の木々の姿を楽しんだり、気軽に庭を行き来できたり、静かに降る雨を眺めながら過ごしたり。高台にある敷地や緑地に面している敷地など、ロケーションを活かした事例や、家々に囲まれた住宅地の中で空や緑をうまく日常に取り込んだ事例など、外とつながる開放的な暮らしを叶えた5邸のアイデアを紹介します。

外まで続く土間と壁で、ダイニングを半屋外的な場所に

ダイニングキッチンの床はコンクリートの土間。外のテラスも同じ土間床にして、壁は外部と同じ外壁材を張ることで、ダイニングに半屋外のような雰囲気をつくりました。床を土間にしたのは、施主からの「子どもが食事をこぼしても掃除しやすいようにしたい」というリクエストを反映したもの。外に出かけにくい時期には子どもたちがキックボードに乗って土間とテラスを行き来するなど、外感覚で遊べる場として活躍しているそう。ダイニングは2階まで吹抜けており、頭上の窓から降り注ぐ自然光も、外を感じさせています。

玄関からダイニングキッチン、テラスまで続く土間の床。テラスに面した木枠の引き違い窓は、間口が約450cmもあります

壁に張ったのは「SOLIDO typeM_LAP」の鉄黒。吹抜けに張ったネットは2階からハンモックのように遊ぶことができます

「なか土間の家」設計/アーキテクチュアランドスケープ 渋谷達郎 
(撮影/根岸 功)

リビングとベランダをつなぐ、窓辺のベンチコーナー

窓辺のベンチに腰掛けて、高台からの豊かな見晴らしを楽しめる空間。バルコニーと同じ高さで作られたベンチが、リビングとベランダの一体感を高めています。ベンチは場所ごとに奥行きが異なり、TV台やソファ代わりのデイベッドに変化。家具のないすっきりとしたリビングが、窓から見える景色を一層際立たせています。南西向きのベランダには、夏の暑い日差しを遮るために、奥行きが1mある軒をつくりました。深い軒がベランダをゆったりと覆い、開放的な窓辺に落ち着いた居心地も生んでいます。

ベランダの床と高さを揃えたベンチは高さ30cm、奥行きは45cm。リビングテーブル代わりにも使うことができ、下部は収納に活用しています

ベンチやTV台は床と同じオークフローリングで造作。ベランダのウッドデッキと板幅を揃えて、外まで床が続いていくようにしました

「新百合ヶ丘の家」設計/片山正樹建築計画事務所
(撮影/西川公朗)

都会の住宅密集地で、家の中に光と緑が溢れる庭を持つ

周囲を家々に囲まれ、人通りも車通りも多い道に面した敷地で、施主が求めたのは「明るくてグリーンが楽しめる家」。そこで、バルコニーを高い壁で囲み、近隣からの視線や周辺の喧騒を遮ったプライベートな外部空間を叶えました。植物を育てるのが趣味だという施主は、バルコニーにたくさんの植物を並べて、庭のように楽しんでいます。2階のバルコニーは南西側、屋上のバルコニーは南東側に配置。バルコニーを囲む白い壁に光が反射して、LDKには一日中、多方向からの光が降り注ぎます。空と緑をいつでも眺められる、開放的な空間です。

バルコニーを囲む壁は室内の壁と同じ白を選択。外部空間であるバルコニーを室内の一部のように感じさせています

バルコニーを高い壁で覆ったのは、周囲の電線を家の中から見えなくする目的も。建物側面の開口部は最低限にしています

「ミドリとソラに包まれた家」設計/Fit建築設計事務所
(撮影/鳥村鋼一)

木々の緑だけを眺める、サッシの存在を感じない部屋

「家にいながら自然を感じることができるようにしたい」と考えていた施主。川を挟んだ南側に雑木林が広がるロケーションに、平屋の家を建てました。豊かな眺めを生活の一部として取り込むために、LDKには一枚の幅が約180cmあるワイドサイズの窓を4枚設置。窓枠が柱や床に隠れるようにすることで、季節毎に印象を変える雑木林の景色だけを眺められるようにしました。合板を張った天井や現しになった垂木、ナチュラルなカラーのフローリングも、窓外の木々の緑と室内との親和性を高めています。

窓に向かって下がっていく天井と垂木のラインも、外の景色へと視線を促しています

ワイドサイズにした窓は、すべてが開閉できる仕様だとコストが嵩むことから、二枚を片引き窓、二枚はFIX窓にしています

「E-house」設計/株式会社エム・スタイル
(撮影/imagegram inc.)

ハイサイドライトと中庭で、1階に空と光を取り込む

「家の中に光を採り込むために、南側に大きな開口をつくる」というのが、一般的な家づくりのセオリー。しかしこの家の敷地は、南側が人通りの多い道に面していました。1階のLDKに南からの光を確保しながら、プライバシーを守る方法として取り入れたのは、壁の上部をガラスにするハイサイドライト(高窓)。空を眺めることができる明るい空間を実現しました。また、LDKの東側には掃き出し窓に面した中庭を、南側の玄関隣には植栽を植えた中庭を計画。朝の光と昼の光、そして季節で移ろう木の姿を楽しんでいます。

レッドシダー張りの天井はガラス壁を抜けてそのまま軒になっており、空間が外まで続いているような感覚にさせます

アオダモの木を植えた南の中庭。家族やゲストを出迎える玄関に彩りを添えながら、通りからの視線を遮ります

「上笠の家」設計/ALTS DESIGN OFFICE

関連記事